【家族が「認知症」と診断された時にすべき最優先事項】「要介護認定」の申請タイミングはいつ?「困ってから」では間に合わないこともある
編集T:ショートステイが仮に1泊5千円だとして、1週間だと6泊だから、合計3万円ですか。けっこうかかりますね!
長谷川:かかるんですよ。なんせ人ひとり預かりますからね。これが介護保険を使えば、利用者が負担するのは基本的に1割(※介護保険の自己負担額は、被保険者世帯の年収等によって、2割か3割になることもあります)なので、実費で払うのは3千円で済みます。だから、今すぐ介護保険を使う予定がなくても、早めに申請して介護認定を受けておくことは、とってもいいことなんです。
申請時に役所で言ってはいけないこと
長谷川:というわけで、家族が認知症だと診断されたら、早々に介護保険を申請してほしいんですけども。
ただ、申請しに行ったときに、役所の窓口で、絶対にやっちゃいけないことがあります。それが、万が一、役所の人に「何か介護サービスを使う予定があるんですか?」と聞かれた際に、「いえ、まだ使うつもりはないんですけど、申請だけしておこうと思って……」と正直に言うことです!
編集T:なんでそれがダメなんですか?
長谷川:そんなことを言うと、「まだ使わないなら、申請はやめてください。必要になったら、またいらしてください」と申請を却下されることがあります。
なんかねぇ……お役所って、場所にもよるけど、できるだけ仕事をやりたがらないところがあるよね。でも、本当に必要になってからの申請だと、少なくとも1カ月は介護保険が使えないわけだから、家族は困るわけです。
だから、ご家族もいらんことは言わずに、「はい、介護サービス使うつもりです。デイサービスとか考えています」と言っちゃっていいですからね!
編集T:あれ? でも、ネットで調べたら、要介護認定を受ける前でも、「申請した日にさかのぼって、保険給付を受けられる」って出てきますよ?
長谷川:確かにそうなんですけど、問題は、いわゆる「見做し」で介護サービスを使うと、想定していた介護度がつかなかったときに困るってことなんです。
たとえば、「認知症と診断されたから、要介護1くらいの介護度はつくだろう」と思っていたら、その2つ手前の「要支援1」しかつかなかった、ということは、よくあるんですね。で、次の表を見てほしいんですが……。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら