あなたの資料、「カッコイイけど内容はペラペラ」と言われていませんか?中身勝負の≪筋肉質な資料の作り方≫を凄腕ITコンサルが紹介

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

結果として、長い文章は、「書くほうもつらい・読むほうもつらい」ということになりがちです。

文章ならではの難しさを解消する2つのワザ

この、文章ならではの難しさを解消するためにITコンサルが駆使しているのが、

・箇条書き

・体言止め

です。この2つのワザを使うことで、最低限の言葉で情報を伝えられるようになるため、手間も時間も省略することができます。

例えば、人事部に配属されたあなたが、新たな取り組みの案をリーダーにレビューしてもらうとして、この2つのワザを駆使して書くと次のようになります。

資料の骨子についてコメントをいただけますか?
【課題】離職率の増加(ⅩⅩ%増)
【対策】タレントマネジメントシステムの導入
①スキル可視化→配属の見直し、②モデルケース定義→個人目標の明確化
『仕事を上手に圧縮する方法 仕事時間を1/5に
『仕事を上手に圧縮する方法 仕事時間を1/5にして圧倒的な成果を上げたITコンサル流 仕事の基本』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

このメールで言いたいのは、「離職率が増加しているので、システムを活用することで社員の満足度を上げていこうという試み」の提案ですね。具体的には、「社員一人ひとりのスキルと、配属先に求められるスキルを可視化することで、スキルのミスマッチを防ぐ手立てとする」ということです。さらに、「モデルケース定義」とあることから、「社員が将来、どのような人物像を目指すといいかというイメージが明確になり、仕事に対するモチベーションを上げる」という効果が期待されます。

箇条書きの少ない文字からでも、ここまでの内容を読み解くことができるのです。そう考えると、長い文章を、時間をかけてつくるのはもったいないと思いませんか? 文章もきれいで丁寧な「見た目」よりも、筋肉質で要点のみを凝縮した「中身」にこだわるほうが、はるかに短時間でアウトプットを出せるはずです。

江村 出 EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社アソシエートパートナー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

えむら いづる / Izuru Emura

慶応大学卒業後、アビームコンサルティング株式会社を経て、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社に入社。現在は、EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社のアソシエートパートナーとして従事。ITコンサルタントとして業界を問わず数多くの大企業の改革をリード。「人の2倍働く」をモットーに深夜残業・土日出勤を繰り返していた苦しい状況から、様々な模索や工夫を積み重ね、働く時間を大きく削減。創出した余力を活用し、社内外の活動を広く手がける。2021年に国内大規模ITイベントに登壇し1200名に講演。2023年には新規ビジネスの提案力と推進力が評価され「BTP チャンピオン」を受賞。また、Udemy講師としてITとコンサルの育成講座を展開中。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事