JR東日本「外国人材の育成」で人手不足補えるか 「特定技能」合格者は現場で就労、他社に拡大も?
車両や施設のメンテナンス業務だけでなく、運転士の人材不足も深刻だ。特定技能の鉄道分野には運輸係員という区分があり、運転士も対象になっている。しかし、「現時点で運転士育成の予定はない」(阪口マネージャー)という。理由は整備よりも高度な日本語コミュニケーション能力が必要なためだ。「語学要件はN4よりも高いN3が必要でハードルが高い。そのため、最初はメンテナンスから入るべきだろうと考えた」。車両や軌道の整備で育成が軌道に乗れば、いずれ運転士の育成が始まる可能性はある。
今回はトライアルという位置付けだが、「2025年度からはほかの鉄道関係の事業者にも参画してほしいと声をかけている」(同)。人手不足は鉄道業界全体の問題だけに、この仕組みをJR東日本1社ではなく、鉄道業界共通のプラットフォームにしたいという。
研修生に聞く「応募の動機」
なお、今回の研修費用はJR東日本が負担している。研修生1人あたりの研修費用は「非公表」とのことだが、往復の航空運賃、日本での滞在費、外部講師の費用などはJR東日本が負担しているので、おそらく100万円を超えているはずだ。もし、今後ほかの鉄道事業者も参加する場合は、応分の負担を求める考えだ。
研修生にも話を聞くことができた。インドネシア人のアギス・ハディ・ラハユさん(26歳)とベトナム人のズオン・コン・ルオンさん(24歳)だ。2人とのやり取りはもちろん日本語だ。
アギスさんは、応募の動機について「インドネシアは電車が不便なのでなんとかしたいと思ってここに来た」と話す。「試験に受かったらできるだけ長く働いてプロのエンジニアになりたい」。
ズオンさんは「ベトナムはこれから鉄道が発展するのでエンジニアになりたくて日本に来た。日本で働いた後は、母国に戻って貢献したい」と語った。

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