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JR東日本、新しい「夜行特急列車」で開拓する新たな鉄道需要。「カシオペア」が姿を消したあとに、ゆっくりと過ごせる夜行列車の目玉となるか

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新しい夜行特急列車(イメージ)は車両全体を2色の青で包み込むようなデザインが特徴だ(写真:JR東日本)

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鉄道旅の新たな需要を開拓していくことができるか。

JR東日本は6月、2027年春に「新たな夜行特急列車」を導入すると発表した。「2色の青」の車体カラーのうち、明るい青のコンセプトは「夜行列車(ブルートレイン)の記憶を受け継ぐ」としている。かつて日本各地を走っていた寝台列車の旅を意識しているのは明らかだ。

JR東日本エリア内の運行を予定するが、同社は現時点でルートの詳細を明らかにしていない。例えば、山手線の駅を午後9時頃に出発し、翌朝9時ごろに青森駅に到着する12時間ほどの運行形態を想定しているという。

JR東日本の喜勢陽一社長は東洋経済のインタビューで、新たな夜行特急の狙いについてこう語る。「寝台特急はノスタルジックではあったが、長距離の移動は新幹線などの高速ネットワークにシフトしていった。家族や仲間とゆっくり過ごせる夜行列車によって、鉄道の新しい旅の体験価値を作っていく」。

構想自体はコロナ禍前からあった

車両は常磐線の特急「ひたち」「ときわ」で運用している特急型車両「E657系」(10両1編成)を改造する。全席がグリーン車個室タイプでプライベート感を重視。1~4名用の多様な個室タイプを装備するだけでなく、よりゆったりと過ごせる「プレミアムグリーン個室」も設ける。

ラウンジや販売スペースなど開放的な空間も設置する。「『夜も走る観光列車』として心地よく過ごせる体験を大切にしたい」と、JR東日本・輸送戦略ユニットの竹内大輔チーフは強調する。

E657系は直流と交流のどちらの電化区間も走行できる。輸送戦略ユニットの石丸淳一氏は「E657系の運用を効率化して改造できる編成を確保した。交直流対応で幅広い路線に入れるほか、車歴が比較的浅いため、これから長く運用できると判断した」と話す。

構想自体はコロナ禍前からあったが、「移動需要が戻ってきた2023年の夏ごろから検討を本格化させた」(同)という。

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