JR東日本「外国人材の育成」で人手不足補えるか 「特定技能」合格者は現場で就労、他社に拡大も?

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特定技能には1号と2号があり、1号は在留期間5年まで。家族の帯同は不可。2号は1年、3年など期間ごとに更新するものの更新回数の制限がなく家族の帯同も可能だが、1号よりも高い専門性や技術が求められる。

当初、1号の受け入れ分野は介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業などだったが、2024年9月から鉄道分野も加わった。

鉄道分野の内訳は軌道整備、電気設備整備、車両整備、車両製造、運輸係員の5区分。技能実習における鉄道の分野は鉄道施設の保守整備、鉄道車両整備だったが特定技能では大きく広がった。2024年11月には兵庫県尼崎市のメーカーで働くベトナム人が鉄道車両製造における特定技能1号として初めて許可された。

外国人研修生 鉄道
教室で座学の講義を受ける外国人研修生たち(記者撮影)
【写真】屋内にある施設で軌道整備の講義を受ける外国人研修生たち

鉄道技術の基礎学ぶ研修

JR東日本は2019年に「テクニカル・インターン・トレーニング」という国際鉄道人材育成制度を創設し、これまで3カ国、38人の外国人に対して技能実習を行ってきた。また、インドネシア通勤鉄道会社への技術支援、国際協力機構(JICA)の実施する外国鉄道事業者の研修受け入れ、グループの関連団体を通じたアジア諸国の鉄道会社の若手幹部候補生の研修受け入れなどを行っている。

しかし、これらは国際協力が主眼であり、人手不足解消を目的としたものではない。

今回は海外鉄道技術協力協会(JARTS)などと連携して鉄道技術の基礎知識習得と特定技能評価試験合格を目指す研修プログラムを作成し、日本語能力N4以上の候補人材を招聘した。

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