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今年7月5日、東京・秋葉原のコンベンションホールで、非公開ながら画期的な医学系シンポジウムが開かれた。題して「mRNAワクチン5年の歩みと今後の展望~成果と課題を科学的に検証する」。
これまで新型コロナウイルス感染症のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの接種に関しては、賛成と反対の意見が真っ向からぶつかり、平行線のまま時間ばかり過ぎてきた。賛成派は反対派を「反ワクの陰謀論者」と罵り、反対派は賛成派を「政府の犬」とあざ笑う。不毛な対立が続くなか、この日、医学界で初めて、接種を推奨した医師たちと慎重な態度をとった医師や学者らが一堂に会し、「科学的に検証」する場が設けられたのである。
司会は、政府の専門家会議などのメンバーとして接種を推した岡部信彦氏(川崎市健康安全研究所参与)。パネリストには、同じく推奨派とみられる森内浩幸氏(長崎大学高度感染症研究センター長)と中山哲夫氏(北里大学大村智記研究所名誉教授)、慎重派からは新田剛氏(東京理科大学生命医科学研究所分子病態学部門教授)、医師の粟屋徹氏(東邦大学医療センター大橋病院循環器内科)らが顔をそろえた。
一人の医師による自己負担
会場とウェビナー合わせて200人以上の医師が聴講するこのシンポジウムは、たった一人の女性内科医が100万円以上の費用を自己負担して開かれた。製薬会社や利害関係者の影響を断ち、ニュートラルな姿勢を貫いた点でも画期的だった。
私は、シンポジウムの開催を知った少数のメディア関係者の一人として、会場の隅で議論に耳を傾けた。
まず、最初に登壇した小児科医の森内氏は、世界的にワクチンが使えるようになった2020年12月8日からの1年間で、接種によって世界中で1980万人の命が救われたという推計(英医学誌ランセットの系列誌に掲載された調査研究)を示し、「新型コロナのワクチン、ほんとうに役に立ったんでしょうか。ものすごく役に立ちました。少なくとも当初はですね」と、口火を切った。
さらに「米国と比較対象国におけるCOVID-19による死亡率(2021年6月~2022年3月)」の表をスライドに投影し、「ワクチン接種率が高い国は、致死率が低い傾向にあります。(接種率が低い)アメリカは、先進国の中で致死率が高く、日本の10倍以上です」と述べた。
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