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「石破続投」をめぐる自民長老の策謀。麻生・山崎・古賀の因縁が再燃、長老の権力ゲームが政権の行方握る

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世論が石破氏に味方する一方、麻生・山崎・古賀の因縁が再燃。長老の権力ゲームが政権の行方を握る。

8月29日、日印首脳会談前に握手する石破首相(右)とインドのモディ首相。石破氏は首脳外交に積極的だ (写真:時事)

お盆休みが明け、明らかに永田町の雰囲気が一変した。

石破茂首相(自民党総裁)を力ずくで引きずり降ろすことの是非が焦点である「総裁選挙前倒し政局」が今や風前の灯火になりつつあるようだ。それまで首相官邸周辺から漏れ伝わるのは、縦横十文字どこから見ても石破政権の先行きに展望はないとの弱気発言のみだった。

石破氏は昨年10月の衆議院に続く7月の参議院の国政選挙2連敗を招いても、自身の出処進退にけじめをつけないどころか、政権運営に自信を強めているという。相次ぐ首脳外交である。

年初来、度重なるピンチをすかさずチャンスに変えてしまう。そんな石破氏について、孔子の言葉とされる「最大の名誉は決して倒れないことではない、倒れるたびに起き上がることである」を口にする政界関係者がいる。

そもそも石破氏が大局的見地から物事を見渡す政治家であり、ネイションリーダーにふさわしい国家観の持ち主であるとは、寡聞にして知らない。

では、石破氏が2002年9月の第1次小泉第1次改造内閣で防衛庁長官として初入閣した当時、所属していた橋本派(現在の旧茂木派)枠であったことで推測できるように、同派始原の旧田中(角栄)派→旧竹下(登)派で習得した「政治手法」(=転んでもただでは起きない)に従うのだろうか。

山崎拓氏が「石破続投」を企図

そうみざるをえないのが、石破氏が8月24日夜に催した夕食会である。パレスホテル東京の日本料理店に集まったのは、小泉純一郎元首相(83)、自民党の山崎拓元副総裁(88)、武部勤元幹事長(84)。石破氏最側近、赤澤亮正経済再生担当相も出席。この夕食会をアレンジしたのは山崎氏だ。改めて指摘するまでもないが、老獪な同氏が企図するのは「石破続投」である。

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