衆院解散は無理筋、総裁選要求の"顔出し実施"は逆効果… 自民党内で動き出した「石破辞めろ」のヤバすぎる奔流

自民党は9月2日、大敗した参議院選挙の総括を取りまとめ、両院議員総会に報告した。総括委員会は8月29日にも行われたが、「石破茂首相の個人責任」についての記載がないことに批判が出たため、「やり直し」となっていた。
公表された総括では「石破内閣の支持率低迷により自民党の基礎体力が低下した」が敗因の1つとして挙げられたが、やはり「個人責任」には触れられなかった。それでも発信力の不足や「政治とカネ問題」で有権者の離反を招いた点について分析されており、「わが党は党を一から作り直す覚悟で解党的出直しに取り組み、再び国民に信頼され負託に応えられる真の国民政党に生まれ変わることをここに誓う」と結んでいる。
目まぐるしく変わる参院選後の情勢
2日午後に開かれた両院議員総会は、石破首相の謝辞で始まった。石破首相は多くの同志を選挙で失ったこと、そして国民の期待に添えなかったことについて謝罪。一方で、物価高への対応、アメリカとの関税交渉に道筋をつけること、そして令和のコメ問題の解決に意欲を示し、災害対策にも積極的に取り組むことを宣言した。
石破首相は昨年9月の自民党総裁選で「防災省構想」を目玉政策として掲げており、2026年度の防災庁の設置を目指している。それが実現するまでは辞めないということかもしれない。両院議員総会後に石破首相は「しかるべき時に判断する」と述べたが、辞任の時期を明確にしなかった。
一方で、森山裕幹事長ら党4役は辞意を表明した。森山氏は2日午前の会見で、総裁選前倒しを主張する政務3役に「責務をしっかり果たしていただけるものと信じている」とやんわりと釘を刺した。両院議員総会が始まる前に「反石破」の急先鋒である麻生太郎最高顧問に近寄り、笑顔で声をかけてもいる。
その森山氏から辞表を受け取った石破首相は、「その労は、どんなに言葉を尽くしても足りることはない。余人をもって代え難い方だ」と慰留する意向を変えていない。
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