でも、その恋が成就してしまうようであれば、頭でわかっていても、「ま、いいか」と自制できないレベルの上司だ、ということなのです。逆に、気持ちを伝える機会がつかめない、異性として意識してもらっていないのかもしれない、と思うならば、彼の本心はどうであれ、私は素敵な上司だなと感じます。
それでも恋愛関係を望むなら……
上司だって人間です。もしかしたら、あなたに気持ちがあるかもしれません。そして関係を発展させたいと考えているかもしれません。独身同士ということなのですから、将来は恋愛関係になることもアリだとは思います。
もし私があなたの上司で、そのような気持ちを持ってしまい自制できそうもないと感じたら、まずはあなたを異動させるでしょうね。直属の部下、自分配下のチームでは、そのような関係は望めないし、やはり仕事上ではマイナスしか生まれないからです。そして充分に時間を置いてから、気持ちを整理していくのではないかと思います。
どうしても、あなたからアプローチしたいのであれば、「異動させてください」と直属から離れることから始めるのはどうでしょう? そうすれば、彼を困った事態に陥らせずに済むかもしれないとも思います。
上司はひとりで部下は複数。これは学生時代の教室の風景と似ています。素敵な憧れの先生に片思いする、といった淡い恋心の思い出はよく聞く話でもあります。私には縁がなかったけれど、部下は上司にそういった感情を持ちやすいのかもしれないとも思います。
もし、あなたが上司とこの先までずっと良好な人間関係を維持したい、そして学ぶことがまだいっぱいある、ということであれば、憧れの先生が教える教科の勉強を頑張るように、仕事そのものを頑張って思いがけないほどの成長を手に入れる、というのもひとつの考え方ではないでしょうか。
卒業してから先生と恋愛する人がいるのと同じように、いつの日か直属を離れたあなたと上司に、ハッピーな関係が生まれる可能性もあると思いますよ。卒業してから憧れの先生に会ったら、「あれ?」と思う事もあるものですが、上司にしても直属でなくなったら意外となんとも思わなくなっていた、ということだってあるかもしれませんけどね。
私自身が上司だったときは、結果的に自制しなくても部下とはまったく何の関係も生まれない、ある意味色気のない上司でした。でも、自分が部下だった時代は、立派な上司たちのおかげで、恋心を抱くこともリスクを感じることもなく、たくさんの仕事上の特訓を受けて学ぶことができました。
上司が好きになるくらい尊敬できる人だ、というのはすばらしいチャンスに巡り合ったということなのだと思います。自分からそのチャンスを無駄にすることのないよう、楽しく有意義な仕事時間を過ごしていただきたいなと思います。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら