1万点の商品のうち、9割がプライベートブランドです--緒方大助・らでぃっしゅぼーや社長(第5回)

✎ 1〜 ✎ 76 ✎ 77 ✎ 78 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

--2009年からは生産者との共同出資で農業生産法人「らでぃっしゅ ファーム和郷株式会社」を設立し、自ら野菜の生産を行われています。

僕たちは、有機農産物を食べる人の裾野を広げるために、品質を落とさず提供価格をもっと安くしたいと思っています。現在、当社の食品は一般的な価格より15~20%くらい高い。冷凍食品などは、スーパーで4割引きが当たり前になっているので2倍高いように感じるかもしれません。これをせめて5~10%高いくらいの水準にしたい。そのためにこの農業法人を始めました。自分たちで作ることによってコスト構造を見直していけば、農業コストは下がると考えたんです。

実際、僕たちがやればコストが下がるのはわかりました。ただ、農業は天候による不作などリスクが高い。様子を見ながらやる必要があるということもよくわかった。2年前まではどんどん農業法人を作ってビジネスの軸にしていこうと思っていましたが、ちょっと方向転換をしました。たとえば、一気呵成に作付面積を増やすやり方ではなく、生産者が増えにくいところに優秀な農業法人の農家管理ノウハウとうちの資金を投入したり、近々では立派なハウスを所有している九州の農業法人に出資したりと、ポイントごとに丁寧にやっていくという方針にシフトしたんです。

また、農業法人をやってみて、様々なコストがかかるということも改めて実感しました。野菜はコストのうち農業資材が15%、人件費が30%くらいかかります。何とかもっとコストを下げられないかと考え、農業資材を割安で供給する農業総合サービス事業を11年11月から開始しました。苗屋、種屋、資材屋、金融会社と僕らが業務提携し、僕らを通して資材を2600軒の契約農家に販売する仕組みです。まとめて発注するから特価にできますし、僕らがいただくのは事務手数料くらいなので、農家の方々はだいぶ安く資材を購入できていると思います。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事