タイム・トラベル映画に共通する傾向と魅力 秋の夜長に見るなら、ズバリこの作品だ!

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『タイム・ハンターズ 19世紀の海賊と謎の古文書』
『タイム・ハンターズ 19世紀の海賊と謎の古文書』(2013年/ロシア/100分)

19世紀のアメリカに実在したロシア領・フォート・ロス(ロス砦)を舞台に、21世紀のジャーナリスト、ディミトリが、偶然発見した機密文書の謎(自分そっくりな似顔絵と手紙)を追って時空を超えるというタイム・トラベル・アドベンチャー。ロシア流ユーモア(?)のアクが結構強いが、VFXは『ワールド・ウォーZ』と、『ナイトウォッチ』の米露スタッフがタッグを組んだだけあって、意外なくらい本格的で、画質も上々。オープニングでたかみの愛車ブロンプトンが登場!

 

『プロジェクト・アルマナック』
『プロジェクト・アルマナック』(2015年/アメリカ/106分)

マイケル・ベイ製作の特選同等の傑作。MITに合格した秀才デイヴィッドは、ある日亡き父が国防総省の機密部門に所属し、時間転移装置を研究していたことを知る。やがて装置を完成させ過去に戻ることに成功した彼と仲間たちは、(タイムマシンお約束定番?)宝くじ当選等々、徐々にエキサイトしていくのだが……。ファウンド・フッテージ・スタイルで描かれている点を含めて、本作はタイムマシン版『クロニクル』(2012年)といえる。

『プリデスティネーション』
『プリデスティネーション』(2014年/オーストラリア/97分)

『究極のタイムパラドックス・サスペンス!』と話題の本作は、ヒット作『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997年)の原作者で、SF小説界の巨匠として知られるロバート・A・ハインラインの伝説的短編『輪廻の蛇』を完全映画化したもの。SFアクション『デイブレイカー』(2009年)のピーター&マイケル・スピエリッグ監督とイーサン・ホーク(主演)が再びタッグを組んだ衝撃作だ。

1970年11月6日のニューヨーク。とある寂れたバーにふらりと現れた青年ジョン(オーストラリアの若手俳優とだけお伝えしておく。その理由は観ればわかる!)が、ひょんなことからバーテンダー相手に自らの数奇な身の上話を語りだす……。ジョンの信じがたい身の上話を静かに聞いていたバーテンダーは、ある条件を引き換えに、彼に復讐のチャンスを与えることを提案する。なんとこのバーテンダーの正体は、未来から来た時空警察のエージェントだったのだ!

2人で7年前にタイムスリップしてからの、パズルのように複雑なストーリー展開と意外な結末は、ぜひ本作をご覧になってください。タイムパラドックス初心者には、かなり複雑な構成に思えるだろうが、その分結末の意外性を堪能できるだろう。

(文・たかみ ひろし:音楽・映像プロデューサー)

モノ・マガジン編集部

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『モノ・マガジン』はワールドフォトプレス社が発行するモノ情報誌。原則、隔週で発行している。公式サイトhttp://www.monomagazine.com/

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