【韓国が「武器輸出大国」に変容した納得理由】実はK‐POPや韓ドラと似た事業展開?ロシアによるウクライナ侵攻も影響している
2000年代に入ると、武器の調逹や防衛産業育成を一元的に行う防衛事業庁が国防部内に設立され(2006年)、2008年に政権の座についた李明博(イミョンバク)大統領は自ら「トップ・セールス外交」として韓国製武器の売り込みを行った。
さすが財閥系企業(現代建設)の社長だっただけのことはある。そしてこれらの活動を、各国大使館にいる駐在武官や大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が支える仕組みができ上がっていった。
ただトップ・セールスは韓国だけの話ではない。1960年代にアメリカのケネディ大統領は鶏肉の対仏輸出増を要求したことから「鶏肉のセールスマン」とフランスで揶揄され、日本の池田勇人首相も訪仏時にはフランスのマスコミから「トランジスタのセールスマン」と呼ばれた。
韓国製武器の主な顧客は、伝統的に中東と東南アジア諸国だ。これら地域の国防支出は大きな伸びを示している。韓国の武器輸出は、中東や東南アジアでの国防支出増大の波にうまく乗った。
近年では、中東・東南アジア以外への販路拡大にも注力している。もちろん韓国はNATO規格で武器を開発・整備しているので、NATO諸国やNATO規格を採用している西側諸国にとって、韓国製武器は補給・整備面での障害はない。
海外市場で強みを発揮した陸上装備
韓国は伝統的に陸軍国であったこともあり、海外市場で強みを発揮してきたのは軍用車両や火器などの陸上装備だった。最近の輸出成功例に、ハンファ・エアロスペースが製造するK9自走砲がある。韓国以外にオーストラリア、ノルウェー、フィンランドを含む世界8カ国が採用している。
徹底して輸出先の要望に応じて、きめの細かい改修をしていることが、この成功の背景にあると言われている。この数年間、K9は世界でもっとも輸出されている自走砲となっている。
技術力の向上に加え、韓国製武器の性能が市場で認知されてきたこともあり、戦闘機や艦艇なども輸出競争力を発揮している。これに2022年2月に始まった、ロシアによるウクライナ侵攻が拍車をかけた。ロシアの侵攻をきっかけに欧州では国防力強化への機運が生じたが、ウクライナへの武器供与もあり、武器に対する需要が一気に高まった。
それは、戦闘車両や火砲などの耐久的な装備品だけではなく弾薬などの消耗品にも及んだが、これに韓国の防衛産業が応えた。
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