60歳を過ぎたら意識すべき「正しい脳の使い方」 「新しいことへの挑戦」ばかりでは裏目に出る
「中庸」という考えがあります。中庸とはバランスがとれた、一番エネルギーが高い状態です。このバランスが崩れると病気になったりメンタルがやられたりするそうです。
実はイライラしているときの高齢者の脳もバランスが崩れていることがわかっています。イライラしているときの脳は、左脳ばかりが動いている状態です。この偏りは、脳に負荷がかかります。左脳と右脳のバランスがとれた状態がいいのです。
脳のバランスだけでなく、体のバランスが崩れることも、脳を老化させる原因になります。たとえば、足を組むのもよくありません。
足を組むと、座っているときに背中にずれが生じます。そのずれから骨格が崩れていきます。左右どちらかに体が傾いていると、脳はバランスをとろうとして調整をかけています。脳も動いているのです。この調整をしていることも脳のストレスになります。
足元からも老人脳になっていくのです。いくつになっても脳が老化しない人、若々しい人はみな姿勢がいい人が多いですよね。
話がずれたので、「無理をしないこと」に戻します。
私の研究テーマのひとつに「成功者の脳」があります。成功者に共通するのはどんなことなのかを調べているのですが、成功するために必要なことのひとつに「無理をしないこと」があります。
意外に思うかもしれません。成功した人は無理をしたことで成功を手に入れたと思うかもしれませんが、実は「無理をしない」ことが大切だったのです。
無理をして「自分の身の丈」を越えることをしている人は、一時的な成功はあっても成功し続けることは困難です。自分の得意な領域で、無理をしないで事業をしていくことが、長い間うまくいく秘訣だったのです。
脳をダメージから守ってくれる「休め遺伝子」
「長寿遺伝子」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 寿命や老化などをコントロールする遺伝子のことです。
最近、この長寿遺伝子ですごい発見がなされました。「レスト遺伝子」というものが発見されたのです。
私はこれを「休め(レスト)遺伝子」と呼んでいます(レスト遺伝子の「レスト」の意味は本来全く違う意味になります)。これの何がすごいかというと、休め遺伝子が脳をダメージから守ってくれる存在だったのです。
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