不二家「ミルキー味のドーナツ」一体なぜ生まれた ロングセラーを新業態に生まれ変わらせる戦略

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ドリンクもミルキー味で、ロゴマークは、ミルキーの包み紙でおなじみのペコちゃんがドーナツをパクっとくわえたイラストだ。

不二家で昭和30年代頃から販売しているソフトドーナツ(写真提供:不二家)

一部始終が“ミルキー尽くし”な店の名は、「ペコちゃんmilkyドーナツ」。いまなぜ不二家はフードコートに「ミルキー尽くしのドーナツ店」を出店したのだろうか。

実は不二家がドーナツを提供するのは、これがはじめてではない。ご存知の方もいるかもしれない。不二家の店舗では昭和30年代頃から、「ソフトドーナツ」という商品が販売されていた。ちょっと小ぶりで食感はふかふか。粉砂糖をまぶした昔懐かしいドーナツだ。幼い頃、母にねだった記憶がある。

ソフトドーナツは現在、毎週金曜日のみエリア限定で販売している(写真提供:不二家)

筆者はそこから長く遠ざかっていたのだが、ソフトドーナツは今も健在だ。毎週金曜日に一部エリア限定で販売されている。

箱入り5個セットで669円(税込)と手頃な価格もあって、コアなファンがたくさんいるそうだ。老若男女、幅広い世代に愛され続けているという。

このソフトドーナツと、同じくロングセラーのミルキーをミックスし、再ブランディングしたのが「ペコちゃんmilkyドーナツ」なのだ。

フードコートへの出店拡大を目指して

「ペコちゃんmilkyドーナツ」が生まれたきっかけは、2024年、不二家がフードコートへの出店を目指したことにある。

過去には、ソフトクリームの専門店をフードコートに出店し、好評を博した経験があった。しかし再進出に当たっては、「ソフトクリームだけではインパクトに欠ける」と判断。とはいえ、従来のケーキではテイクアウトのみとなり、レストランはメニューが多すぎる。

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