Xbox、今更日本でのプロモに力を入れるワケ マイクロソフト幹部が語る「日本重視戦略」

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最後に身振り、手振りでゲーム操作を行うKinect、および拡張現実(AR)ディスプレイ搭載で話題のMicrosoft HoloLensのアーキテクトとしても知られるTsunoda氏に、同社のVR(仮想現実)戦略を伺った。

VRディスプレイとゲーム機の関係においては、ソニーがPS4用にProject Morpheusを発表済みだが、Xbox Oneに関しては特別なアナウンスメントはない。

VRの強みとは?

「VRの良さは、現実とはまったく異なる世界へと入って行けることだ。これに対して、HoloLensのようなARは、目の前の現実世界に新しい体験を持ち込むことができる。この二つは比較するものではなく別々のものだ」「そのうえで、我々はVR技術への対応をXboxではなくWindows 10を入り口として展開することを決めた。なぜなら特定のゲーム機に依存するのではなく、世界中で稼働しているWindows 10パソコンがユーザーとの接点になる方が可能性が広がるからだ。現在、XboxのチームはWindows 10のチームと協調し、同じ枠組みの中でVRディスプレイを扱えるよう準備をしている」(Tsunoda氏)。

つまり、PS4というゲーム機の世界で閉じるソニーのProject Morpheusに対し、パソコンとXbox Oneの両方で展開でき、VRディスプレイにも多様な製品が選べる環境を提供しようというのがマイクロソフトのVR戦略ということになる。

「VRはこれまで特定のデバイスに対して、それぞれ異なるソフトウェアが必要なうえ、簡単に開発するためのツールがなかった。これをマイクロソフトは提供する準備を進めている。ゲームだけでなく、多様なアプリケーション、ゲーミングをWindows 10でつなぎ合わせ、パソコンとXbox Oneの両方に同じ体験を提供できるようになる」と鼻息は荒い。

“現段階で発表できる具体的な製品やサービスはない”というTsunoda氏だが、平面のディスプレイからVRディスプレイ、あるいはAR世界との接続において、ライバルを追い抜けるという自信に満ちていた。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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