Windows10が「勝つ」には、多くの難所がある

前CEOの残した負の遺産を一掃できるか

2015年1月、Windows 10の概要を発表するマイクロソフトの幹部。このメジャーアップグレードに、マイクロソフトは多くの経営リソースを投入してきた

いよいよリリースされたWindows 10の反応は、このところ寂しい話題が続いていたパソコン業界にとって久々の恵みの雨だろう。と同時に、マイクロソフトにとっては、「復権」を掛けた戦いだ。

まず、過去数年の「寂しい話題」を振り返っておこう。マイクロソフトはWindows 8において、積極的なタッチパネルユーザーインターフェイの取り込みや、スマートフォンにも似たアプリエコシステムの導入に挑戦した。ところが、結果は好ましいものではなかった。

マイクロソフトにとって、「パソコン向け基本ソフトで支配的立場にいること」が大きな武器となってきた。実際のところ、企業向けシステムにおけるマイクロソフトは、クラウド事業も含め、毎年のように良い成績を上げてきている。その一方でコンシューマとの関係は薄くなり続けている。仕事、生活の両面で重要な役割を果たしてきたパソコンの影響力が低下し続けているためだ。理由はインターネットの利用動向が急変しているためだ。「個人」にとって、マイクロソフトはすっかり希薄な企業になってしまった。

パソコンの地位低下が進んできた

総務省の通信利用動向調査によると、2011年末から2013年末にかけて主にスマートフォンでインターネットを利用する人が急伸。50歳未満の5割以上が、スマートフォンを使ってインターネットサービスを利用しているという。

中でも顕著なのが10代だ。2011年末には18%しかスマートフォンを持っていなかったのが、2013年には64%の子たちがスマートフォンを所有していたのだ。今後、さらにその普及率は高まるに違いない。20代に関しても、同じように45%から83%までスマートフォンの利用率が上昇している。

一方で「主要なインターネット端末(複数回答)」として自宅パソコンを選んでいる人もまた、63%から60%への微減で、スマートフォンを主要端末としている人(42%)に比べて優位にも見える。しかし1年半前のデータであることを考えれば、現在は拮抗している可能性も高い。

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