Windows10が「勝つ」には、多くの難所がある 前CEOの残した負の遺産を一掃できるか

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パソコンには文書作成や写真の修整、動画編集など、クリエイティブな面でスマートフォンやタブレットではカバーできない特徴がある。今後も商品としての存在感は示し続けるだろう。しかし、一般的な消費者にとっての「もっとも身近なコンピュータ機器」は、パソコンではなくスマートフォンになってきているとは言えるだろう。

これまでマイクロソフトが新たな機能やサービスの提案を行えば、大多数のインターネットにつながれたパーソナルコンピュータに反映されていた。ところが、利用者にとって優先度の高いコンピュータ端末としてスマートフォンが普及した今、この市場におけるマイクロソフトの影響力は驚くほど小さいものになっている。

アップル、グーグルという強力なライバル

では、マイクロソフトはそこからどのように巻き返そうとしているのだろうか。

同社は、「3年以内に10億台のWindows 10デバイスを普及させる」と意気込んでいる。これは単なる意気込みではなく、そのぐらいの数がなければ、アップルやグーグルと基本ソフトを巡って戦っていけないという決意と受け取れる。

確かに、マイクロソフトはWindows 10において、パソコンの原点に立ち返りつつ、しかし前にも進むというきわめて難しい挑戦を行っている。

Windows 8で彼らは、タッチパネルによる操作という新しい機能、考え方をWindowsパソコンに取り入れ、スマートフォンのようなアプリ流通のエコシステムを導入しようとした。ところが、旧来からのパソコンユーザーは、大きく変わったユーザーインターフェイスに違和感を感じ、またWindows 8の新しいアプリエコシステムはうまく機能しなかった。

結果として、マイクロソフトはWindows 8へのアップグレードを促すことに失敗し、数多くのWindowsパソコンが世界中で使われているにも関わらず、すでにサポートが打ち切られたWindows XPをはじめ、Windows Vista、7、8、8.1と、多様なWindowsのバージョンが混在してしまっている。これが現在のサティア・ナデラCEOがスティーブ・バルマー前CEOから引き継いだ「負の遺産」だ。

Windows 10では、タッチパネルに適したユーザーインターフェイスと、従来のパソコンユーザーにとっても”前進”となるデスクトップのユーザーインターフェイスを、ひとつの基本ソフトで両立させている。今のところ、この取り組みは好感をもって受け入れられているようだ。また動作パフォーマンスの面でも、とりわけ応答性が改善しており、比較的能力の低いパソコンでも快適に動作するよう工夫が施されている。

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