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米国株は「目先の下落」を過度に警戒しなくていい 注目セクターは「ハード」から「ソフト」に変化へ

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  • 福井 純 「会社四季報オンライン」編集部長

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大川 智宏(おおかわ・ともひろ)/智剣・OskarグループCEO。野村総合研究所、JPモルガン・アセットマネジメント、クレディ・スイス証券、UBS証券を経て独立系リサーチ会社の智剣・Oskarグループ設立。現在、CEO兼主席ストラテジスト。専門は計量分析に基づいた株式市場の予測、投資戦略の立案など(編集部撮影)
トランプ政権による矢継ぎ早の政策や「DeepSeekショック」により、不透明感の強まった米国株・日本株相場。期待できる業界はどこか。今後の懸念は何か。市場予測や投資戦略の立案を専門とする大川智宏・智剣・OskarグループCEO兼主席ストラテジストに展望を聞いた。
※記事の内容は東洋経済の解説動画「【米国株の相場展望】目先の落ち込みは心配なし?」から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。
撮影・編集:昼間將太

DeepSeek登場はむしろ好材料?

――米国株をめぐっては、1月に「DeepSeekショック」の影響でマグニフィセント・セブン(アルファベット〈グーグル〉、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト、エヌビディア、テスラ)の株価が一時大きく下落しました。

世の中の半導体と生成AIの見立てやアメリカのハイテク株の現状がすべて覆るのかと、一瞬ものすごく大きな騒ぎになった。ただ、その後まもなくそんなに話題に上らなくなったことは、非常に興味深い。

混乱として長期化しなかったのは、裏を返せば、(DeepSeekの登場には)好意的に捉えられる部分が多いということではないか。今後もこういう問題は出てくるだろうが、「それは必ずしも悪いことではない」と投資家サイドが認識したことは大きい。

考えてみれば、DeepSeekのようなサービスが普及すると、生成AIのコストは下がる。すると確かに、ハードウェア側をつくっている会社は競争激化にさらされて採算が悪化するかもしれない。ただ、企業として圧倒的に多いのは利用する側だ。こちらの企業が質の高いAIを気軽に利用できるようになれば、これほどいいことはない。

今後AIの開発競争がさらに激しくなるなら、悪い話どころかむしろいい話だと市場に受け入れられたのだろう。その証拠に、マグニフィセント・セブンの株価はDeepSeekの登場から数日間は乱高下したものの、その後は高値圏に戻った。ナスダックも騒動の後に史上最高値を更新している。

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