いよいよ“愛知・名古屋の独立”へ向けて動きだしたが……中京都構想の前途多難、目的不明の「独立戦略本部」

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 提案としては、自治体の組織論の議論ではなく、実質的な事柄を進めることが有意義だろうと思う。日本は50年後に8600万人まで人口が減る。それをにらんで、県と市の二重行政の効率化、公益事業のあり方、広域連携(広域防災、広域観光)など具体的な事柄で実を挙げていくことに意味がある。

■鶴田欣也・愛知県中小企業団体中央会会長(鶴田石材社長)

3点ほど。(1)連携ネットワークをつくってその役割を明確に示す必要がある。セントレアをさらに整備し地域にある地場産業とともに流通も含めパッケージ化されたものとして力強くアピールすればいい。そういう仕組みができれば、仕事をしたくてたまらない中小企業は頑張ります。

(2)企業の廃業、譲渡などを円滑に進めるような制度整備を求めたい。承継がうまくできていないのが現実だ。
 
 (3)新たな観光の振興。たとえば、リニアのオペレーションセンターを名古屋に置いて公開する、など。日本が誇る安心・安全というところを世界に見ていただく、などということも必要だろう。高感度な人たちが世界中から見に来るようになると思う。世界と戦える愛知・名古屋の実現は、中小企業の成長と表裏一体。頑張って取り組んでいきたい。

目指す方向をはっきり示してほしい

■中村捷二・中部経済連合会副会長(中部ガス社長)

中経連は愛知だけでなく三重、静岡、岐阜、長野も範囲にしている。昨年発表した「新産業ビジョン」に皆さんがおっしゃったことはだいたい網羅されているのでぜひお目通しください。自動車一本で来たこの地域に新しいものをつくっていく。それに向けて頑張ろうということだ。

中京独立とは何なのか。これは地域だけで話す内容ではなく、いま大阪でやっているように国を動かすことも必要になる。両本部長の目指す方向をもう少しはっきり示してほしい。

■濱口道成・名古屋大学総長

いま世界は転換期にある。過去の転換期だった明治、戦後に共通しているのは新しい時代を作ったのは若者、ということだ。グーグル、アップル、フェイスブックを見ればわかるでしょう。もし、ひとつだけ言うとすれば、若者が元気になって才能が生かされるような地域にしてほしい。

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