いよいよ“愛知・名古屋の独立”へ向けて動きだしたが……中京都構想の前途多難、目的不明の「独立戦略本部」

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名古屋商工会議所からは具体的な要望も

■木村操・名古屋商工会議所副会頭(名古屋鉄道相談役)

商工会議所として世界交流都市、グローバル都市の実現を目指したい。4点提案したい。
 
 (1)アジアパワーの取り込み。愛知・名古屋共同でインドネシア、タイなどにサポートデスクをつくり、進出する中小企業へ対しきめ細かい支援をしていただきたい。インバウンドの促進も必要だ。中国人観光客を取り込むため、受け入れ態勢の構築など戦略を立てる必要がある。
 
 (2)次世代産業の育成。河村市長が先端医療育成のために100億円のファンドをつくったのを歓迎したい。宇宙航空、先端医療は重要だ。中小企業の新分野進出をサポートすることになる。さらに新規起業支援。小規模企業の設備投資支援が重要だ。いま廃業が創業を上回り、企業数は減少の一途。シニア世代を含め、幅広い人が起業できる基盤づくり。

(3)リニア新幹線開通を見据えた魅力のある街づくり。商工会議所では地域づくりの検討会をこの14日に設ける。乗り換え利便性の向上など課題はいろいろある。大胆なプラン構築への取り組みを進めていただきたい。
 
 (4)インフラの整備促進。セントレア(中部国際空港)の2本目の滑走路など。インフラの整備が、この地域へ進出するメリットの拡大につながるだろう。

■柘植康英・東海旅客鉄道(JR東海)副社長

目指すキーワードは4つ。 元気な都市、集まる都市、安心な都市、豊かな都市。
 
 (1)まず元気な都市から。この地を引っ張るのは何といっても製造業。製造業が競争に勝つための施策が必要になる。自動車、航空機に次ぐ次世代産業の育成、先をにらんだ研究開発の推進も必要になる。
 
 (2)集まる都市としては、まず広域な観光が重要になる、企業の誘致には補助金制度が重要だろう。リニア開通に対しては、東京へのストロー現象が起こる、ということで「恐怖感」とおっしゃっていた方もいるが、都市の魅力を磨ければ大丈夫。保守的ではなく前向きにとらえるべきだ。
 
 (3)安心な都市とは災害に強い都市だ。特に水害への万全な対策が必要だろう。
 
 (4)豊かな都市。教育、文化、医療、芸術。今ある既存のベースから進め、これを磨いていけばいいだろう。

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