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ガストが投入「990円・3品セット」何がどう凄いか 背景にはファミレス業界の大きな変容がある

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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そして、今回の「ガストフィットメニュー」。

報道によれば、商品の組み合わせによっては、同じメニューを通常の方法で頼むのに比べ、ランチタイムで最大660円、ディナーでは最大800円お得になることもあるらしい(都市部価格の場合)。

すでに私が先ほど実食レポで説明したように、ドリンクバー・スープバーも付くことからお得感は十分にあり、まさに「低価格訴求」の側面を前面に押し出した施策であることがわかるだろう。

まさに、今の「ガスト」のあり方、ひいては「ファミレス」のあり方がよく現れているメニューなのだ。

シングル層にもフィットしそうな「ガストフィットメニュー」

実は今回の「ガストフィットメニュー」でもう一つ気付いたことがある。シングル層との親和性の高さだ。

ファミレスの動向を見る中で、その主たるターゲットにしている「ファミリー」自体が減ってきていることは見逃せない。

1990年代以降、単身世帯の増加は顕著で、2045年にはその割合が45%になるともいわれている。そうなったとき、シングル層でも使いやすく、選ばれる店が必要になってくるわけだ。

私自身、一人でファミレスに行くたびに思っていたのが、「せっかくファミレスに来たから色々食べたいけど、一人だとできないな」ということ。グループやファミリーだったら、それぞれが食べているものをシェアできるからファミレスの「色々な物が食べられる」価値を存分に味わうことができる。しかし、一人だとなかなか難しい。

そんななか、フィットメニューは小さいメニューをいくつか食べることができるから、ファミレスが持っている「選ぶ楽しみ」をおひとりさまでも感じることができるのだ。

これまでもガストは「ちいさなおかず」などを貪欲に取り入れており、おひとりさま需要への対応を見せていたが、今回の施策はその方向性をさらに深めたものだと見ることもできるだろう。

一人でも食べやすい「ちいさなおかず」はガストが力を入れてきたライン(筆者撮影)

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