"管理職にはNGな人"見抜く4つの「パワハラ特性」 一緒に働いたことのある人からの評判を確認
「あなたからそう言われた部下は、どのように感じると思いますか」と尋ねても、あまりピンときていないのです。

また、社会的には自分の言動は駄目だということになっているが、部下を成長させているのは自分だという自負がある。だからこそ、戦略的に自らの言動を認識・直面化させないと自覚や改善は促せないと思っています。
また、物事を自己流にしか理解しない、自分の考えを言語化して周囲に伝えたり、相談したりしようとしないのも、パワハラ行為者に多く見られる特徴です。
そうした特徴のある上長は、「部下はこういう風に考えているはずだ」と、本人に直接尋ねることなく自分のなかだけで思い込み、その思い込みに基づいて指示を出します。
そして、自分のなかにある正解に合致した行動を部下が取らないと、パワハラ行為に及んでしまいがちです。
自分の考えや求めていることを、明確に言語化して他者に伝えようとしない人は、パワハラ行為者に多く見られます。
これに関しては、行為者が男性の場合は少なからず男性性も影響しています。「男なら人に相談せずに自分で解決すべき」とか「自分の弱さを認めたくない」といった気持ちも関係していると思われます。
上長によるパワハラを防ぐには
──パワハラを防ぐには、どのような方法がありますか。
管理職への登用時に、パワハラ特性の有無を確認するのが一手です。
少なくとも明らかな有害性がないかどうかは確認すべきです。この有害性には、主に4つあると考えています。
1つ目は、「嗜虐性(しぎゃくせい)」です。人をいじめて楽しむタイプ。これはもう絶対に管理職にしてはなりません。過去にそのような行為をした人は、極めて高確率でパワハラ上長になります。
2つ目は、「良心や共感性の欠如」です。相手が辛そうにしているから、いまはこれを言うのはやめようといった配慮ができるかどうかです。過去の言動からして、相手の痛みがわからなそうな人や、共感性に大きく欠ける人を管理職にするのは避けるべきでしょう。