難関"中学入試"で問われる「時事問題」その中身 有名中学ではどんな問題を出題したのか?

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西岡壱誠 東大 中学受験
(写真: Fast&Slow / PIXTA)
受験生の皆さんは、受験で必要な各科目を勉強するだけではなく、日頃のニュースも追っていますか? 『東大生が読み解く ニュースが1冊でわかる本 2025年版』を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠さんが、受験対策として、時事ネタを学ぶことの大切さを語ります。

中学入試ではニュースがよく問われる

2月半ばとなり、中学受験のシーズンも終わりを迎えようとしています。

中学入試は、時事問題が出題される比重が大きいことで知られています。ただ机に向かって勉強ばかりしてきた受験生ではなく、自分が暮らす社会にも広く関心を持つ受験生を選抜したいという学校側の意図が背景にあるのだと、僕は考えています。

難関中学といわれるような中学校の入試問題でも、ニュースに関連した問題が毎年出題されています。今年度はどのような問題が出題されたのでしょうか。

筑波大学附属駒場中学校の社会では、水俣病に関する問題が出題されました。

水俣病とは、メチル水銀により中枢神経を中心とする神経系が障がいを受ける中毒性疾患です。魚や貝などの魚介類が、化学工場から海や川に排出されたメチル水銀化合物を、エラや消化管から吸収、あるいは体内に蓄積し、その魚介類を日常的に食べていた地域住民たちの間で発症しました。

熊本県の水俣湾周辺では、1956年(昭和31年)に初めての症例が報告され、その年には52人の患者が確認されました。

当時、日本は高度経済成長期の真っ最中。経済成長を優先するあまり環境への配慮が後回しになり、廃棄物や排水に関する規制の整備が進んでいなかったのです。

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