「つまらない夫」40代妻が離婚を決めて掴んだ人生 シェアハウスでリスタート、そして再婚へ

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20年連れ添った夫と離婚した妻が、次に選んだ人生を追います(イラスト:堀江篤史)

49歳のときに離婚して59歳で再婚した、という女性と会うために神奈川県内の繁華街に来ている。指定された老舗ホテル内のレストランで待っていると、グレイヘアのショートカットがよく似合う小柄の女性が現れた。アパレルの販売員としての経験が長い和田早苗さん(仮名、64歳)だ。

再婚してからは同い年の夫の趣味である写真撮影に凝っているらしい。目がキラキラと輝き、溢れるような勢いで話してくれる。

元夫といる私は「女じゃなくなっている」

最初の結婚は24歳のときで、姑と同居しながら2人の娘を育て終える頃には「笑えないし、眠れない」日々が続くほど精神的に滅入っていたという。快活な雰囲気の現在からは想像もできない。

北海道から短大進学のために上京し、アパレルメーカーに就職した経歴がある早苗さん。5歳年上の背が高くてカッコいい営業担当者と恋に落ちて、そのまま結婚。しかし、社交的に見えた元夫は「家ではソファにずっと寝転んでスポーツ番組を観ている。ほとんどしゃべらないし、家事もまったくしない」という男性だった。

「姑はチクチク言う人でしたが、長く同居していたので愛着もありました。年老いてからはうつっぽくなったこともあり、普段は何もしない夫に『私が外出中はおばあちゃんに話しかけてあげてね』とお願いしたことがあったんです。夫の答えは『何も話すことはない』でした。なんてつまらない人なんだろう、と改めて思いました」

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