結婚生活の秘訣が“相手への尊敬と感謝”だとはわかっている。しかし、人はなかなか客観的になれないし、現状への慣れもある。過去の自分から見れば恵まれた状況であっても、「あれがない、これもない」と不満を抱えがちだ。
まるで「愛人関係」のような再婚相手
小学生の一人娘を抱えながら今年1月に再婚を果たした中西清美さん(仮名、45歳)。再婚相手の和雄さん(仮名、50歳)は家賃と光熱費は払ってくれるものの、娘の教育費は一切負担せず、最初は納得できなかった。交際中はディズニーランドなどに連れて行ってもらって喜んでいた娘も、新しい父親の愛情の薄さを感じ取り、最近は家で顔を合わせたときに挨拶する程度らしい。
起業したばかりの和雄さんは営業活動に夢中で、接待で一晩に100万円ほど使うこともある。清美さんのことは束縛したがるほど愛しているが、出張などで家に帰って来ないことも多い。家事も一切しない。法律婚でなかったら愛人契約を疑うような関係性を指摘すると、清美さんは「私もまさにそう思う!」と大笑いし、それでも今は和雄さんに「感謝の気持ちしかない」と言い切る。
「昨年までは、道路にいる人の会話まで聞けちゃうほど壁が薄くて狭いアパートで娘と暮らしていました。それを思うと、広くて暖かいマンションで暮らせている今は夢のようです。だから、主人の価値観には一切干渉しないようにしています。相手のことを所有しているように思った時点で争いが起きるからです。再婚するまでは生活費を稼ぐために掛け持ちで働いていましたが、今は主人の会社を手伝いつつ自分のやりたい仕事にも集中できています。応援してもらっているうちに仕事で成功して、自立すべきなんです!」



















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