渋谷サクラステージ"閑散"に見る「再開発の現実」 渋谷の再開発はもう失敗してしまった…のか?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、その上にあるリンガーハットや松屋も、普段使いの人々がかなり入っている。

松屋。今話題の「マイカリー食堂」との複合店だ(筆者撮影)
スタバも安定的に混んでいる(筆者撮影)

渋谷といえば歓楽街や観光地のイメージが強いが、桜丘の背後には住宅街が広がっており、普段使いの人も多いのだろう。こうした人々の需要があると思われる。

サクラステージから少し歩くと、すぐにこんな風景に出くわす(筆者撮影)

ちなみにサクラステージに入るのは東急ストア。これまで、渋谷の再開発で誕生したビルには、東急ストアよりも価格帯の高いスーパーが入っていた。例えば「渋谷スクランブルスクエア」は「紀伊国屋スーパー」で、「ヒカリエ」には「明治屋」といったところ。

これまでとはターゲットが異なり、より「暮らし」に密着したテナントも多いことがわかる。そして実際、そうした店はそこそこ混んでいるのである。

Greater Shibuya2.0の時代に突入した

こうした「暮らし」に密着した店が入るのはなぜか。その理由は現在進む「渋谷再開発」に理由がある。

実は、あまり知られていない話ではあるが、一口に「渋谷再開発」といっても、それは2段階に分かれている。

渋谷再開発の話が持ち上がり始めたのは2000年代前半から。それが現実味を帯び始めるのが2010年あたりからで、地区の再開発で最初に誕生したのが渋谷ヒカリエ(2012年)だった。ここからはじまった東急グループによる渋谷再開発は「Greater Shibuya1.0(グレーターシブヤ)」と呼ばれ、2020年までの計画がこう呼ばれている。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事