BMW新型「R1300GSアドベンチャー」王者の進化 ブランド初のオートマモードを採用した走り

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筆者は最後の減速までエンジンブレーキが利いてくれることを期待するが、R1300GSアドベンチャーはどう反応するのか? 答えは、ほとんど気にならないレベルでUターンも可能だった。はっきり言うと、減速しながらのUターンでは最終的に時速5km/h以下になるとクラッチが切れてしまうが、そのタイミングを理解し、リアブレーキを適切に操作すれば、駆動力の変化に驚くことはなかった。逆に、停止状態からUターンする場合、安定したUターンが可能だった。このあたりの技術も日進月歩というわけだ。

そして、忘れてはいけないのが、このR1300GSアドベンチャーは「エンジンストール」しないことだ。ライダーにとっても絶対的な安心感とマージンが手に入ることを伝えておく。

アドベンチャーバイクの頂点といえる仕上がり

R1300GSアドベンチャーに乗る筆者
R1300GSアドベンチャーに乗る筆者(写真:三木宏章)

また、DSA(電子式ダイナミック・サスペンション・アジャストメント)の性能に加えて、フロントストローク210mmとリヤ220mmというストロークも過不足がなく、BMW自慢のフロントテレレバーサスペンションのおかげで、この大きな車体で抜群のスタビリティーを持っていることを感じた。

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乗ってしまえばコンパクトに感じる乗車姿勢に加え、センターグラビティを適切に追求した車体作り、さらには最新デバイスを導入する心意気は、あらゆる意味で“KING OF ADVENTURE”として永きにわたり君臨してきた実力マシンであることを改めて感じずにはいられない試乗であった。

クルマではSUVタイプの需要が世界中で高まり、同じようにバイクではアドベンチャーモデルの人気が高まっている。実際に都内を走っていると、信号待ちなどで歩行者やドライバーからの視線も感じる。ほかの何者でもない「R 1300 GS Adventure」という、最新テクノロジーをぜひ体感してほしい。

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宮城 光 モータージャーナリスト

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みやぎ ひかる / Hikaru Miyagi

1962年生まれ。1982年鈴鹿サンデーオートバイレースに於いてデビュー3位。直後にモリワキレーシングと契約、1983年鈴鹿4耐で優勝、同年全日本F3クラスとGP250クラスに於いてチャンピオン獲得。1984年全日本F3クラス、F1クラスチャンピオン獲得。1988年HondaのHRCと国内最高峰GP500ccライダーとして契約。1993年より活動の場をアメリカに移し、全米選手権でチャンピオンになるなど、日本だけでなく海外でも活躍。1998年からは国内4輪レースでもその才能を発揮し、翌年の「4輪スーパー耐久シリーズ」ではチャンピオンを獲得する。また、世界耐久選手権シリーズ・鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2003年より5年間ホンダドリームレーシングの監督を務めた経験ももつ。2016年には米国ボンネヴィルにおいて4輪車の世界最高速度記録を達成、世界記録保持者。開発車両ではTeam無限のマン島TT参戦車両・2輪電動マシン「神電」の初期からの開発ライダーを担当し2018年時点で5連勝中、2019年もチャレンジする。一方では、警視庁及び企業向け交通安全講話やライディング&ドライビング講師、専門学校講師などのほかに、 日本テレビのMotoGP解説者や雑誌などのメディアでレースやバイクの解説を務めるなど、多方面で活躍中。ホンダ・コレクションホールではホンダ歴代の2輪4輪グランプリマシンの維持管理テストレーサーを務める。無類のラジコン好き。

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