当然、すべてのトラックドライバーがシャワーを使うわけではないが、夕方から夜にかけては、就業後のドライバーがシャワー前に集結。激しい争奪戦が始まる。
「時間に限らず利用者は絶えませんが、特に夕方から夜にかけてが一番混みますね。日によってはシャワー前で1.5時間待たされることもあります」
一部、列に並ばずともLINEなどで予約できるシステムを導入している施設もある。が、あるドライバーから提供された予約画面に示されたのは、待ち人数が44人、待ち時間の目安が「220分」という数字。
現在、トラックドライバーには勤務と勤務の間に連続最低9時間(努力義務11時間)、完全自由な時間(休息期間)を与えることが義務付けられている。が、仕事であれだけ待たされたあげく、ようやく仕事から解放されたこの短い自由時間でさえも、ドライバーは「待機」させられている現状があるのだ。
シャワー増設SAPAが急務な理由
下道にもシャワールームが使える場所はある。なかでもトラックドライバーが利用するのが「ガソリンスタンド」だ。
世間にはあまり知られていないが、一部のガソリンスタンドは、大口契約をしている運送事業者のトラックドライバーたち向けに厚意でシャワールームを無償提供している。給油がてらシャワーを浴びられるため、ドライバーにとって今や必須のシャワーポイントになっている。
が、こちらでもSAPAのシャワー同様にピーク時には待機時間が発生する。
「スタンドは基本的に無料で利用に制限時間がないところが多いので、皆さんが使う時間が重なると、SAPAより待つ時間が長くなる傾向があります」
その他にも下道には「道の駅」や、全国展開している人気ラーメン店の「山岡家」など、トラックドライバーたちのためにシャワーを提供している場所はある。今後も下道のシャワー施設増設はマストだ。
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