
「世界で最も嫌われる学者」の主張
ロシアの地理的脆弱性は、ウクライナとロシアの軋轢にも直結する重要な側面です。2014年、ロシアがウクライナ領クリミア半島を侵攻・占領した際、当然ですが、欧米の首脳たちは口を揃えて「ロシアに一方的な責任がある」と非難しました。しかし、欧米の人々がロシアを責める中で、この見方を真っ向から否定して物議を醸した人物がいました。それが国際政治学者のジョン・ミアシャイマー氏です。
ミアシャイマー氏は、「世界で最も嫌われる学者」と呼ばれることもあります。それもそのはず。ミアシャイマー氏は、「ウクライナ危機の責任のほぼすべてが欧米にある」という、大多数の意見とは正反対の持論を展開したからです。ミアシャイマー氏は2014年の記事の中で、ロシアが戦争を起こした真の動機は、長年の欧米によるロシアを追い詰める外交政策にあったと指摘しました。
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