リノベーション・オブ・ザ・イヤーに見る「最前線」 グランプリのキーワードは「循環型リノベ」
●800万円未満部門 最優秀賞
【翳りの間】 株式会社N’s Create
【翳りの間】(かげりのま)は陰影を活かす、陰影で空間を包むという、空間づくりの常識を拒否したとも言える作品。
元の間取りは4Kで、明るい南側の部屋と暗い北側の水回り空間の明暗のコントラストが強い家でした。間仕切り壁を取り大きなワンルームとすると、躯体そのものの影が広がり、コンクリート躯体表しと檜(ひのき)合板を組み合わせた内装とも相まって、独特の世界観を描いています。
●わくわく空間創造リノベーション賞
【7帖に作る3つの秘密基地】 株式会社i-Plain
【7帖に作る3つの秘密基地】は、マンションの6畳の部屋に、三兄弟のプライベートスペース&勉強スペースを設けたいという難易度の高い要望を叶えた作品。
クローゼットを解体して7畳を確保した上で、二段ベッドと収納上のロフトベッドをつくりつけ、窓際に3人が並んで座れるデスクも設けました。寝台列車的のような空間に三兄弟のわくわく感が伝わってきます。
家族の成長に合わせて家をアップデート
●空間アップデート・リノベーション賞
【0LDKの我が家を、大切に住み続けたくて】 株式会社ニューユニークス
【0LDKの我が家を、大切に住み続けたくて】は、家族3人が暮らす約57平米の縦空間を生かすなどして、パーソナルスペースを緩やかに生み出した作品。
12年前にワンルーム化リノベを行った空間に再び手を入れ、就寝スペースにロフトを設けて、長男のスペースを確保。WICをリモートワークに対応したワークスペースに変えています。完全な個室化は避け、程よい距離感を保つ設計です。