
スピノザ『エチカ 倫理学』畠中尚志 訳/岩波文庫
編集者が作家に「自由に書いてください」と言うのは禁句だ、とよくいわれる。確かに、不自由に書きたいと思う作家はいないが、無限の可能性の中から1つを選んで書くことが自由なのかと問われると、そうではないと思う。では逆に編集者が「こう書いてください」と具体的に指定するのはどうか。言わずもがな、これも自由から遠ざかっている。では作家にとっての自由とは何なのだろうか。もっと言えば、働く人間にとっての自由とは何だろう。
働く人にとっての「自由」とは
『エチカ』には「自己の本性の必然性のみによって存在し・自己自身のみによって行動に決定されるものは自由である」という一節がある。「必然性」と「自由」という言葉は一見相反しているように感じるので少しわかりづらい。
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