有料会員限定

トランプ復活で現実味増す「ディストピアSF」 『侍女の物語』が予言した「私の身体」の行方①

✎ 1〜 ✎ 33 ✎ 34 ✎ 35 ✎ 36
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
マーガレット・アトウッド『侍女の物語』書影
マーガレット・アトウッド『侍女の物語』斎藤英治 訳/早川書房

『侍女の物語』の舞台は近未来の米国。〈ヤコブの息子〉というキリスト教原理主義の一派が絶対的な権力を握り、「ギレアデ共和国」と呼ばれている。共和国は「司令官」と呼ばれる一握りの男性が支配し、人々に自由はない。

生殖の自由を奪われた「侍女」

中でも徹底的に奪われているのが、女性の生殖の自由だ。本書の世界では、環境汚染が進んだことで妊娠できる女性が激減し、深刻な少子化問題に直面しているが、共和国はこれへの対応として、出産能力のある女性を「侍女」とし、子どもを産むことを強いている。

関連記事
トピックボードAD