
マーガレット・アトウッド『侍女の物語』斎藤英治 訳/早川書房
『侍女の物語』の舞台は近未来の米国。〈ヤコブの息子〉というキリスト教原理主義の一派が絶対的な権力を握り、「ギレアデ共和国」と呼ばれている。共和国は「司令官」と呼ばれる一握りの男性が支配し、人々に自由はない。
生殖の自由を奪われた「侍女」
中でも徹底的に奪われているのが、女性の生殖の自由だ。本書の世界では、環境汚染が進んだことで妊娠できる女性が激減し、深刻な少子化問題に直面しているが、共和国はこれへの対応として、出産能力のある女性を「侍女」とし、子どもを産むことを強いている。
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