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欧州にバチカン市国より「小さな国」設立の可能性 アルバニア首相が「新国」設立を国連総会で発表

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しかし、逆境の中でその教えはだんだんと広まり、今では全世界におよそ700万人の信者がいるといわれている。そして、その信者のほとんどがここアルバニアに集結している。

ベクタシ教団の中心地であるアルバニアは、バルカン半島に位置している小国だ。国の東側は山岳地帯であり、西側はアドリア海に面している。アドリア海の対岸にあるのがイタリアだ。

アルバニアは文化的にもイタリアの影響を深く受けており、今回の新国家建設もバチカン市国を参考にして提案されたものだ。

アルバニアは「ヨーロッパの火薬庫」ことバルカン半島で、四方八方から揺さぶられてきた、地政学上ユニークな国(イラスト:Peter Hermes Furian/PIXTA)

ヨーロッパで唯一のイスラム国家

またアルバニアは、約400年間にわたってオスマン帝国に支配されてきた。その影響により、アルバニアの人口の56.9%がムスリム(主にスンニ派)である。キリスト教が多数派であるヨーロッパの中で唯一、アルバニアだけがイスラム協力機構の加盟国である。

この激動の歴史の中で、アルバニアはさまざまな文化を包摂してきた。この国を歩いていると、なにか「文化のパッチワーク」と呼びたくなるような、独特な雰囲気を感じることがある。

例えば、アルバニアの地方都市ベラトでは人々が集う大広場に、イスラム教のモスクとキリスト教系の東方正教会の大聖堂が並んで建っている。

左がイスラム教のモスク。右が東方正教会の大聖堂(写真:筆者撮影)

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