「ベクタシ教団」の本拠地、アルバニア
そもそも、この新国家の主権者といわれる「ベクタシ教団(Bektashism)」とは、イスラム教シーア派の分派であると一般に説明されている、神秘主義教団である。しかし、その教義を見てみると、キリスト教や土着信仰からも影響を受けている。
例えば、彼らはキリスト教と同様に告解(罪の告白)の習慣を持つのと同時に、死後の魂は再び現世に転生すると信じている。それゆえに、アルバニア国内の多数派であるスンニ派ムスリムからは、イスラム教徒ではないと見なされることも多い。
教団の歴史はとても複雑で、その起源は1248年のオスマン帝国にまで遡る。指導者たちはたびたび宗教弾圧の憂き目にあい、エジプトやアルバニアなどへの亡命を余儀なくされた。

















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