しかし、そこまでの関係でなければ基本は「President Biden(プレジデントバイデン)」、日本風にいうと「バイデン大統領」と呼びます。これはTVニュースのアナウンサーの動画をみていただければ、必ずそう呼んでいることが確認できます。
ちなみに同じプレジデントでも会社社長に対し「プレジデントベネット」と呼んでいるケースはみたことがありません。
この場合は皆さんが中学校で習った通り「ミスターベネット」です。社長に限らず、ビジネスにおいてはたとえ相手が年下であっても、初対面、かつ気を使うべき相手ならまずは「ミスター**」と呼びます。ほかにはホテルや、格式のあるレストランなどでは接客係は相手を必ずミスターをつけて呼んでいます。
ちなみに、日本人の名前が欧米式とは姓名の順が逆であることを知らずに、苗字をファーストネームと思って敬称なしで呼んでしまうアメリカ人が時々います。しかし、それが苗字だと知った時は真っ青になって謝ります。
このように、いろいろなパターンを見ても、ちゃんとした大人同士の会話ではいきなり苗字を呼び捨てにすることはまずありません。仮にあったとすれば、それは呼び捨てにしている側の人の品格を疑う、というような空気になるものです。少し前までは。
アメリカの「常識」を変えた男
しかし、このアメリカ社会の常識に、少しずつ変化が起きています。最近では相手をこき下ろす場合、憚ることなく苗字で呼び捨てにする人が増えてきているのです。
そのきっかけを作った人こそ、ドナルド・トランプ次期大統領です。
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