三菱重工、第2の柱で狙う「利益倍増」の野望 利益800億円"寄せ集め"部門のポテンシャル

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そのための手段の一つが事業再編だ。橋梁は専業の宮地エンジニアリンググループと今年4月に統合し、搬送システム(大型クレーン)は10月に住友重工業と統合する。

いずれも近年は赤字で、強みを持つ他社との再編が必要と判断した。農業機械事業は、トラクターの世界大手、印マヒンドラ&マヒンドラ社からの出資を受け入れる。マヒンドラとの戦略提携により、同社に対するOEM供給を拡大して海外販売を伸ばしていく。

業績拡大へ7つの成長事業をさらに伸ばす

製鉄機械はシーメンスとの事業統合で新会社が発足した。

――製鉄機械では傘下の三菱日立製鉄機械(MH)を独シーメンス社と事業統合。今年1月、新会社のプライメタルズテクノロジーズ社がスタートを切りました。

製鉄機械は国内メインでやってきたが、鉄鋼メーカーの投資減退で先行きは厳しく、グローバルに出ていく必要があった。世界を舞台に成長していくための再編だ。シーメンスは(MHにない)最上流の高炉・電炉設備を得意としていたので、新会社では上流から下流まですべての製品ラインアップが揃った。統合のシナジーを発揮し、製鉄プラントにおけるグローバルリーダーの地位を早期に確立したい。

――機械・設備部門は昨年度、800億円以上の部門営業利益を稼いだが、その具体的な内訳は?

具体的な構成比は言えないが、利益の絶対額として大きいのはターボチャージャー、コンプレッサー、冷熱、環境装置、メカトロなど。絶対額の大小を別にすれば、15の事業のうち、利益率が10%を超えているものもいくつかある。

――今年度からの新3カ年中期計画では、部門営業利益をさらに倍近くまで拡大させる目標を掲げています。

基本戦略としては、成長事業をさらに大きくして、事業の規模・収益を拡大させていく。伸長事業に位置づけているのは、ターボチャージャー、コンプレッサー、フォークリフト、製鉄機械、環境設備、エンジン、冷熱の7事業だ。

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