今日からできる「むし歯にならない」4つの食べ方 緑茶や海産物に含まれている「フッ素」に注目
じつはスウェーデンでは、「食べ方」についてそれほど厳しく指導されるわけではありません。確かにむし歯菌のエサになる糖を控えることは大事ですが、食べ方を工夫することで、むし歯リスクは大きく減らせます。
スウェーデン人の甘いもの好きは、おやつの時間であるフィーカを職場でもふつうに採り入れていることからもわかります。
ただ無制限に食べるわけではなく、たとえば週に1度の「スイートデー」を設けるといった具合です。スウェーデンでは土曜日はたくさんお菓子を食べていいという「ルーダスゴディス」(サタデースイーツ)と呼ばれる習慣があります。ふだんは甘いものを制限しつつ、スイートデーでは好きなだけ食べるのです。
スウェーデン人は日本人ほど、食に対するこだわりがありません。共働き家庭も多いこともあり、家庭での食事にさほど手間をかけません。
ふだんは簡単にできる料理ですませ、ときどきちゃんとした料理を食べればいい程度の意識です。何を食べるかよりも、いかに仕事と家事をコントロールして食べるかを意識しているといっていいでしょう。
ここで、私が患者さんたちにお伝えしている、科学的根拠に基づいた食べ方の工夫をいくつかご紹介しましょう。
むし歯リスクを減らす「調理法」
調理法によって、むし歯のリスクが変わることはご存じでしょうか。じつは、調理法を変えるだけで、むし歯リスクを減らせるのです。
揚げ物はむし歯になりやすい調理法です。揚げ物がむし歯リスクに関連するのは、とくに揚げる前の食材に含まれる糖分やでんぷん質に関係しています。
ドーナツやカラメルソースがけなどの揚げ菓子や粘着性の高い菓子は糖分が高く、揚げることでサクサクした食感になり、口の中に残りやすくなります。
油分の多いものは、口腔内に残留しやすい性質があります。この残留時間が長いと、むし歯の原因となる酸を生成する細菌が活発に活動することになり、むし歯のリスクが高まるのです。
では、むし歯のリスクが下がる調理法は何でしょうか?
蒸し料理は、食品に油や砂糖を加えずに調理できるため、歯に付着しやすい成分を避けることができます。また、野菜や魚などの自然な甘みや栄養素を保ちながら調理できるため、むし歯リスクを抑えつつ健康的でもあります。
低温で茹でたり煮たりすることで、糖分を追加する必要がなく、食後に歯に残りにくい料理ができます。とくに無糖の煮物やスープは、むし歯リスクを最小限に抑える調理法として効果的です。
魚や鶏肉をグリルで焼くなど、油や砂糖を使わない調理法は、むし歯リスクを低く抑えます。糖分の少ない食品を選ぶことが大切です。
蒸しと焼きを組み合わせた調理法で、余分な脂肪をカットし、食材の自然な風味を活かしながら、口内に残りにくくなります。
以上をまとめると、むし歯のリスクを下げるには、「油や糖分を使わない調理法」「食材の粘着性を減らす調理法」が効果的です。
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