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政治・経済・投資 #トップコンサルタントの「デジタルの流行」を疑う

「デジタル投資→PBR1倍超」期待する人の深刻盲点 「企業の解散価値>株式価値」をどう改善する?

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  • 大野 隆司 経営コンサルタント、ジャパン・マネジメント・コンサルタンシー・グループ合同会社代表

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PBR(Price Book-value Ratio)改善のための打ち手の実現手段として、デジタル投資が必要になることもあります(写真:Graphs/PIXTA)
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ローランド・ベルガー、KPMG FASなどでパートナーを務め、経営コンサルタントとして「40年の実績」を有し、「企業のDX支援」を多くてがけている大野隆司氏。
この連載では大野氏が自身の経験や大手・中小企業の現状を交えながらDXの効果が出ない理由、陥りやすい失敗、DXの将来性について語る。
今回は「デジタル投資がPBR改善につながるのかどうか」を検証する。

「珍しい株主提案」の中身

株主提案自体はいまや珍しいものではありませんが、昨年11月、デジタル業界ではちょっと珍しい株主提案がありました。

ある海外ファンドが、システム会社の社宅用の不動産投資に関する株主提案を行ったのです。

ちなみにこのシステム会社は、2024年9月期は売上約1400億円(前年比約25%増)、営業利益45億円(同約10%増)と好調でした。

株主提案では、2024年9月期には有形固定資産が243億円(うち社宅は簿価164億円、従業員1人当たり約644万円)になる見込みであり、一方で、2022年9月期以降の株主への配当総額が約9億~11億円と社宅取得費用の3分の1にも満たない水準であることが、株主を軽視した過剰投資であると問題視したのです。

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