ホンダ「CR-V e:FCEV」水素で走るクルマの現実味 水素ステーションの絶対的な不足と水素価格高

✎ 1〜 ✎ 123 ✎ 124 ✎ 125 ✎ 126
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「アメリカではコストコに代表される倉庫型店舗で大量の買い物をされる方がいらっしゃいますが、お困りにならないようボードを新作してフラットスペースを作りました!」と満面の笑みで語るのは、取材当時、ホンダの先進パワーユニット開発責任者であった上野臺 浅雄さんだ。

水素充填のランニングコストと今後の行方

CR-V e:FCEVの後席
CR-V e:FCEVの後席(写真:本田技研工業)

一般道路で試乗した結果、燃費数値(FCEVは燃費で表現)は114km/kgとカタログ値の約88%を記録した。1kmあたりのランニングコストは約14.5円(水素は1650円/kgで計算)になる。これは外部充電の電気代を計算に入れていない概算値ながら、ハイオクガソリン185円/Lとした場合、約12.8km/L走る内燃機関モデルと等しい。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

ただ、冒頭に記したように国では水素価格を安価する目標を掲げていて、仮に1/3の価格が実現すれば単純計算ながらFCEVのランニングコストも1/3に。ガソリン価格が現状のままだとすれば、38.4km/L走るHV(一般的なハイブリッド車)と肩を並べる。皮算用だが夢はもてる。

個人的には、研究が進む水素タンクのコンフォーマブル化(複数の小容量変形タンク連結)にも期待したい。現状、水素タンクの配置場所の確保からボディデザインに制約を受けているが、小型分散化が実現すればボディ全高を下げ、空気抵抗係数と前面投影面積の少ないスタイリッシュなFCEVも誕生する。

この記事の画像を見る(16枚)
西村 直人 交通コメンテーター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事