コロナで販売急減「誕生100年の銘菓」が復活の背景 SNSで大量に販売できた経緯とは?

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Facebookも忘れてはいけません。以前よりも利用者数が減ってきているとはいえ、30代以上に強く訴求できるSNSです。Instagram同様に、映える写真を用いつつ、商品情報をしっかりと盛り込む投稿を心がけています。

いまや国内最大のSNSと言われており、9700万人もの利用者に訴求できるLINEも販促手段のひとつとして取り入れました。2019年4月に法人向けの「LINE公式アカウント」のサービスが始まり、盛り上がりを見せていたタイミングだったので、チャレンジしてみようと考えたのです。

LINEの良いところは、SNSであると同時にメッセージツールでもあるため、情報をダイレクトに相手に届けられる点です。発信内容がフォロワーに届いているか把握しづらいほかのSNSに比べて、圧倒的に訴求度が高いプッシュ型の展開ができることは大きな魅力でした。

『鯱もなかの逆襲』書影
『鯱もなかの逆襲』(ワン・パブリッシング)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

仕様が工夫できるのも、使い勝手が良い点のひとつ。リッチメニュー(LINEの画面下にリンクなどが貼れるボタン型のメニュー)が配置できるので、公式ホームページやECサイト、ほかのSNSを訪れてもらうための強い導線になります。

大須の本店を訪れると購入金額に応じてスタンプを獲得できる「スタンプカード」や、LINE友だち登録のお礼として選べるプレゼントなども用意しました。

また、チャットボット(自動応答機能)を設定することで、一方通行ではないコミュニケーションが図れる点もご好評をいただいています。

公式サイトに誘導する入り口を増やした

その他、取り扱い店舗情報や「鯱もなか」の歴史、メディア掲載情報、オリジナルグッズ販売ページにクーポンの発行など、日々いろいろな発信をしています。

このように、各SNSの特性を理解し、目的に応じてうまく活用しながら、公式サイトに誘導する入り口を増やしていきました。

続く記事では、事前準備の④⑤についてお届けします。
古田 憲司 「元祖鯱もなか本店」専務取締役

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ふるた けんじ / Kenji Furuta

「元祖鯱もなか本店」専務取締役。バンドマン、フリーター、商社、不動産業など数々の経歴を経て、老舗和菓子屋の四代目を引き継ぐ。Xを使った独自のマーケティングが得意。常に先を読む、人たらしな策士。著書に『鯱もなかの逆襲』(ワン・パブリッシング)がある。

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