コロナで販売急減「誕生100年の銘菓」が復活の背景 SNSで大量に販売できた経緯とは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

なお、この公式サイトのリニューアル資金として、小規模事業者持続化補助金を使いました。やはり、「使えるものはすべて利用すべき」です。

これで、商品を購入してもらうための入り口が完成しました。

事前準備② 購入を後押しする導線設計

ホームページをリニューアルしてECサイトのデザインが確立したら、次は購入導線の設計です。サイトを訪れたお客様に対して「これを買おう!」という、価格的にちょうどいい〝入口商品〞を置いておくことが有効だと考えました。

その頃の「鯱もなか」は、まだほとんどの方が知らない存在でしたが、看板商品なので何を置いても「鯱もなか」を買ってほしい。

とはいえ、つぶあんが苦手、あんこが苦手という方がいらっしゃることも事実です。

じつは、「鯱もなかのあんこなら食べられる」という声をたくさんいただいています。

それにはまず、一度食べていただかないと始まりません。

そこで、「鯱もなか」と焼き菓子など洋テイストの商品を詰め合わせたお試しセットを作ることにしました。その名も「鯱セット」。鯱もなか2個・鯱フレンド(フィナンシェ)2個・鯱サブレー3個・金鯱フルーツケーキ1個を詰め合わせました。

名前を見ておわかりだと思いますが、すべて「鯱」にちなんだお菓子です。

元祖鯱もなか本店は、社名・屋号・商品名のほとんどに「鯱」を冠しているので、いわば店を象徴するようなセット。お求めやすいようなお試し価格(当時1200円)に設定、さらには送料無料にして、ECサイトのトップに大きく載せました。

簡易的な梱包なので贈答用には適していませんが、ホームページを訪れた人がそのまま離脱せず、「まずはどんなものか食べてみたい」と購入画面に進んでもらえるように設計した商品です。1つひとつのお菓子は元からあったものですが、組み合わせを工夫したことで、とても魅力的な入口商品となりました。

次ページ各SNSのアカウント開設
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事