物価高でも割安、北欧「弾丸フェリー旅」楽しみ方 オスロとコペンハーゲンを結ぶ0泊3日の旅

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筆者はなるべく寛げる旅が好みなので、北欧ではフェリーを多く使った経験がある。デンマーク―スウェーデン、デンマーク―ドイツ、スウェーデン―フィンランド、フィンランド―エストニア間など。定期航路が多く、どの路線も多くの乗客で賑わっていて、設備も優れている。日本では乗員が少なく、いかに少ない乗員で効率化を図るかに重きが置かれているが、北欧では多くの乗員できめ細かなサービスを提供している感じがあり、それもクルーズ船気分に近いのであろう。

ちなみに、クルーズ船ではなく、世界最大の定期船もノルウェーにあり、カラーラインが運航するオスロ―キール(ドイツ)間の「カラー・マジック」が7万5100トンあり、世界最大となる。

アジア人の利用は旺盛なのに日本人は皆無

筆者が感じる残念なことは、日本人利用者がほとんどいないことであった。「北欧は物価が高いのでしょうがない」といわれるであろうが、アジア人観光客は多く、DFDSフェリー乗場には韓国語パンフレットまで用意されていたが、日本語のものはなかった。北欧の観光施設では、中国語は2種、韓国語、そしてタイ語の案内まであるにもかかわらず、日本語がなかったりする。「日本人が来ないのだから不要」ということになるのであろうが、かつて旅行会社に勤務していた身としては寂しい限りである。

「海外は何もかも高い」などと決めつけず、お得感のある旅を探して欲しいものである。コロナ禍、円安、世界各地の紛争を経て、日本人の旅行力は低下してしまったと感じる。日本人の旅行熱復活を望みたいものである。

谷川 一巳 交通ライター

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たにがわ ひとみ / Hitomi Tanigawa

1958年横浜市生まれ。日本大学卒業。旅行会社勤務を経てフリーライターに。雑誌、書籍で世界の公共交通機関や旅行に関して執筆する。国鉄時代に日本の私鉄を含む鉄道すべてに乗車。また、利用した海外の鉄道は40カ国以上の路線に及ぶ。おもな著書に『割引切符でめぐるローカル線の旅』『鉄道で楽しむアジアの旅』『ニッポン 鉄道の旅68選』(以上、平凡社新書)などがある。

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