物価高でも割安、北欧「弾丸フェリー旅」楽しみ方 オスロとコペンハーゲンを結ぶ0泊3日の旅

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ノルウェーといえば海が陸地に深く切り込んだフィヨルドが有名であるが、オスロもフィヨルドの奥に位置するので、陸地が見える区間が長く続き、甲板からの景色を見るだけでもフェリーを利用する価値はあった。陸地に囲まれた部分が長いので、波で船が揺れることも少ない。0泊3日のプランを利用する人は多いようで、現地滞在5時間で市内を一巡りする観光バスも用意されていた。

そして、北欧のフェリーには北欧独特の需要がある。それは船内の免税ショッピングである。北欧の物価高は消費税の高さでもあるし、また、日本人にとっては、北欧は一律に物価が高く感じるが、現地の人に言わせると、デンマークは物価が安いという。船内には広いスペースを使った売店があり、衣料品、日用品はじめ、日本のフェリーではありえないものが陳列されていて、大型スーパーマーケットが船内にあるような感覚である。

しかし、船内の食事は高価であった。売店があり、少ない予算でも利用できそうなイタリアンレストランもあったが、どうせならと思い、もっとも立派なレストランで、北欧の魚介類などが楽しめる食べ放題ビュッフェ(1時間30分)を利用したところ、その料金は日本円で6691円(カード支払い額)であった。なので、復路ではコペンハーゲンのコンビニで購入したものを甲板で景色を見ながら楽しんだ。

フェリーの本業である物流も日本より合理化が進んでいた。トラック輸送が旺盛なこと、トレーラートラックが多く、実際にフェリーで運ぶのはトレーラーの牽引される荷物部分だけというのは日本でも同様であるが、そのトレーラーをフェリーに出し入れするのは、専用のデュアルオートといって前後方向、どちらの向きにも運転台の向きが変わる車両が出し入れしていた。これは日本では見たことがない特殊車両である。トレーラーはフェリーから引き出してから、公道を行く運転台部分に付け替えられる。

フェリーからトレーラーを引き出すための特殊車両(写真:谷川一巳)

予約はホテル予約サイトでも

このプランはホテル予約サイトで確保できるというのもユニークな点である。オスロで2泊分の予約照会をすると、ホテルなどの宿泊施設とともに、フェリー2泊のコペンハーゲン行きプランが出てくる。確かにオスロ2泊には間違いないが、肝心のオスロには滞在できず、コペンハーゲンへ往復するのである。大阪の宿を2泊分照会したら、大分往復のフェリーが出てくるようなものである。

しかし、筆者もオスロの宿を探していて、このプランを見つけることができ、面白いので予約してみた。予約手続きはいたって簡単で、宿同様にホテル予約サイトで決済、フェリー乗場へ行き、パスポートを見せるだけで船室のカードキーが渡された。

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事