緊張する場で平常心が保てる人・保てない人の差 焦る・不安な気持ちになるときの「心の仕組み」

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インターネットやSNSの普及によって、現代は情報過多の時代になっています。便利になった一方で、新たな問題も起こっています。情報を知りすぎることで、考えることが多くなり、どうしても不安になってしまう傾向があることです。

例えば、ネット上には無数の健康情報がアップされていますが、間違った情報や、最新の科学で否定されている古い情報がアップデートされないまま掲載されていることが少なくありません。そうした情報に振り回されて、不安を抱え込む人が増えているのです。

ネット上では、海外の医学論文や数値データなどを引用して「エビデンスがある」などと紹介されているため、多くの人が知識として知っているものの、その大半は新たな研究成果が追加されていないのが現状なのです。

現在の日本には、「これを食べたら身体に悪い」とか、「これを飲んだら害がある」という情報が氾濫しているため、情報が少ない時代であれば、心配しなかったようなことまで気にするようになり、情報を知った途端に心配になって、不安を高めているといえます。

理系の人が文系の人より焦らない理由

人の考え方には、「文系思考」と「理系思考」の2種類があります。文系思考とは、人間関係やコミュニケーションを重視して、言葉の意味を深くとらえ、物ごとの背景や感情的な部分にも目を向ける考え方を指します。

一方の理系思考とは、データやエビデンス(客観的な根拠)を重視して、論理的に筋道をハッキリさせる考え方のことをいいます。私は文系の人よりも理系の人の方が不安になったり、焦ったりすることが少ない傾向にある……と考えています。

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その理由は、理系の人には、「実験は失敗するものだ」という考え方が前提があり、いくら失敗を重ねても、最後に成功すればいい……という発想ができるからです。

例えば、ロケットの発射実験に失敗した映像がテレビで放送されると、理系の人は、「成功に向かって歩みを進めている段階だな」と解釈しますが、放送では「日本がまた失敗した」という深刻なトーンの扱いになります。

これはテレビ局のスタッフの大半が、私立文系出身者であることが関係しているように思われます。

理系と文系という区分けに明確なエビデンスがあるわけではなく、あくまでも性格的にどちらかの傾向が強いか……ということですが、文系思考の人よりも理系思考の人の方が、失敗やアクシデントに対する「耐性」があるといえます。

和田 秀樹 精神科医

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わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

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