暴力団排除条例--企業はどう暴力団と対峙すべきか

暴力団排除条例--企業はどう暴力団と対峙すべきか

2011年8月、兵庫県神戸市。ある上場大手の警備会社は、1つの問題に頭を抱えていた。同市にある指定暴力団の拠点と、ホームセキュリティ契約をしていたことが地元紙に取り上げられ、騒動になっていたからだ。「暴力団を警備する警備会社なんて--」。波紋は広がった。

 元プロ野球監督をCMに起用したことで知られる、この警備会社は、直後に契約を解除。防犯カメラやセンサーライトを撤去し、玄関のステッカーも剥がしたのだった。

企業にとって11年とは、暴力団との“距離”を、嫌でも意識せざるをえなかった年だ。10月には東京都と沖縄県で「暴力団排除条例」が施行(写真は警視庁)。09年、佐賀県で「暴力団事務所等の開設の防止に関する条例」が施行されたのを皮切りに、これで全都道府県で暴排条例が導入された。

暴力団に対して利益供与をしたら、これからは条例違反に問われる。たとえ脅されてカネを支払っても、従来なら“被害者”だったが、今後は暴力団の活動を助長する取引として、“加害者”になってしまう。「勧告」、「公表」、最悪の場合は、「懲役」か「罰金」などの罰則が科せられる。

勢力は衰えたが実態はアングラ化、福岡などより凶暴化する地域も

表面的に見るかぎり、暴力団の勢力は減っている。警察庁によると、ピークの1963年に18万人超いた暴力団構成員等は、10年には半分以下の7.8万人にまで激減した。

ただし実態は手放しで喜べるものではない。暴力団員総数のうち、構成員が減った反面、準構成員の比率は過半数を超えた。偽装脱退のように手段も巧妙化し、一般人との境はますます微妙になっている。

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