決勝前に予習!「M-1グランプリ2024」見所を解説 勝利を掴むのは誰?審査員もがらりと変わる

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今年は、審査員が7人から9人に増加。山田邦子、富澤たけしが外れ、博多大吉、礼二、塙宣之、海原ともこの4人が前年に引き続き続投し、哲夫と石田明が2回目、柴田英嗣、若林正恭、山内健司が初の審査員を務める。9人体制は、第2期のM-1が始まった2015年以来2度目。どちらも松本人志不在の大会で「一時的な措置」と捉えることもできるが、大会の新陳代謝をはかるような面々を揃えているようにも思えた。

世代が若くなったと同時にM-1王者からベテラン漫才師までが顔を揃え、しゃべくり漫才、漫才コント、システム漫才、キャラ漫才と個性の異なる漫才師9人という絶妙なバランスの顔ぶれだったからだ。

過去は畑違いの審査員も多かった

そう感じたのは、時代の影響もあるのかもしれない。2000年代初期のM-1は、落語家やコント師、放送作家、劇作家など畑違いの審査員も多かったが、第2期がスタートしたあたりから「漫才師が評価すべき」という空気が強まっていった。

2017年以降、第1期と同様に7人体制が恒例となり、渡辺正行や春風亭小朝、立川志らく、山田邦子とその枠はキープされてきたが、多い年で2人とだいぶ少なくなっている。そこに今年は「多様な現役漫才師」というカラーが加わったことで、以前とは違った印象を受けたのだろう。M-1の歴史には欠かせない松本が不在の大会ではあるが、「現時点でベストな大会を」と粘り強く交渉を重ねたであろう主催者側の功績に拍手を送りたい。

いずれにしろ、フレッシュなメンバーだけに、例年以上に審査員の採点やコメントが注目される。そんな大会で優勝するのはどの組なのか。本番を心待ちにしている。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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