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日立の新社長は「創業の地からやって来た大本命」 德永氏が加速させる「デジタルセントリック」とは

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次いで、産業機械や半導体製造装置、家電などのコネクティブインダストリーズ(CI)が35%、海外を中心に鉄道や送配電設備を手がけるグリーンエナジー&モビリティ(GEM)が22%となっている(いずれも2023年度の実績、調整後EBITAベース)。

とくにIT関係のDSSと再エネの追い風が吹くGEMに対する投資家の期待は大きい。直近のアナリストコンセンサスでは、日立の2024年度の税前利益は約9600億円(S&P Capital IQ)と予想されている。これは会社側の計画8550億円を12%も上回る水準だ。

10月末の中間決算発表では、公表した実績がアナリストコンセンサスを下回ったことで株価が一時急落する局面もあった。期待が高いだけに、目標を下回った場合の反動も大きくなっている。

また、金融関係者の中には「今の日立経営陣は川村隆・元会長や中西・元会長が打ち出した方向性を踏襲しているだけで、次の成長ストーリーを示せていない」と指摘する声もある。

「デジタルセントリック」の真意

德永氏の新社長としての最大の課題は、市場からの高い期待に応えつつ、次期中計の2027年末以降を見据えた成長戦略を立案・実行していくことになるだろう。

12月16日の記者会見で、德永氏は「日立は3つのセクターが独立してきちんと稼げる事業体に転換した。これから先、日立ならではの価値を提供し、成長していくためには、GEMセクターやCIセクターとともにデジタルで共通した価値を作り出せるかがポイントだ」と述べた。

日立製作所の研究開発部門、日立研究所の出身で「ルマーダの生みの親」でもある小島啓二社長(右)は德永俊昭氏を「デジタル事業の申し子」と表現した(撮影:尾形文繁)

現在検討しているのは、各セクターでバラバラに提供しているデータセンター関連の事業を、1つのパッケージとして提供することだ。日立の持つデータセンターの運営ノウハウや受変電、空調(冷却)といった複数の技術を、セクター横断で組み合わせて顧客に提供しようという取り組みになる。

一方で、既存の技術とAI(人工知能)を組み合わせて新たな収益機会を生み出そうともしている。鉄道向けに開発した「HMAX」が典型だが、以前からある日立独自のテクノロジーにAIを組み合わせることで、付加価値をさらに高めようとしている。

德永氏によれば、日立がこうした「デジタルセントリック(デジタル中心化)」の取り組みを加速していく中で「DSSセクターはより重要な役割を担っていく」という。

自身が掲げる「デジタルをコアとした真の『ワン日立』」を実現し、日立を新たな段階へと導けるか。双肩にかかる期待と重圧は計り知れない。

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