日立製作所の改革を牽引した東原敏昭会長は何を語るか。
2014年に社長に就任し日立製作所の経営トップに立ってから、間もなく10年になる東原敏昭会長。この間の改革で日立は大きく姿を変えた。さらなる成長のためには何が必要か。
──投資家や同業他社は、日立は改革に成功したと見ています。
16年のCEO就任当時、株価は2600円前後だったが、今は約5倍。私のときに仕込んだものが今だんだんと認められてきた。うれしいことだ。
なぜ、日立で経営改革ができたかというと、川村隆・元会長や中西宏明・元会長が掲げたビジョンを現場まで降りていって実行できたからだろう。
日本の大手企業にもビジョナリーな人がいると思うが、ビジョンを打ち出す人と実行する人とにギャップがあるように思う。日立では私が社長の時代に会社の末端まで「将来こうする」ということを具体的に実行する体制が取れた。
ウミを出し切る改革者がいたかどうか
──重電分野で双璧だった東芝は経営の混乱が続き、23年12月に非上場化しました。同時期の経営者としてどう見ていますか。
自分のことをするので精いっぱい。東芝のことはわからないが、大きいのは危機の時に川村さんや中西さんのようなウミを出し切る改革者がいたかどうかではないか。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら