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ニチレイ、ライフ…日立ルマーダ「超DX」最前線 生産計画立案から無人店舗、金融、設備管理まで

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ルマーダを生かしてDXを実現させた、6つの現場をリポート。

ノートパソコンで仕事をするビジネスパーソン
(写真:metamorworks / PIXTA)

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史上最大の赤字を機に聖域なき改革を徹底。グローバル、デジタル、ガバナンスの面で、もはや“伝統的日本企業”とは呼べないほどの変貌を遂げた日立製作所。
日本企業は日立から何を学ぶべきか。『週刊東洋経済』3月9日号の第1特集は「シン・日立に学べ」

16兆通りの生産計画からヒト・モノ・カネを最適配置

・顧客1 ニチレイフーズ

食品大手のニチレイフーズは、冷凍食品の生産計画立案の自動化を目指して、日立製作所と手を組んだ。2020年から順次本格的な運用を開始したのは、ルマーダソリューションの1つである計画最適化サービスだ。

従来、ニチレイフーズでは熟練の計画立案者が自らの経験則に基づき、工場ごとにヒト・モノ・カネの配置を計画していた。

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ただ、このやり方には課題があった。まず、計画立案に時間がかかる。需要予測に応じて生産数量を決めるだけではなく、作業する人の熟練度や、時に人間関係にも配慮した人員配置を考える必要があるからだ。

1工場当たりの計画の選択肢は16兆通りにも上る。設備の状況を細かく把握し、コスト計算もしたうえでその中から最適な計画を立案するための作業量は、膨大なものだった。

この作業を担うのは必然的に熟練者となるが、休暇を取りにくいなど労働負荷が過大に。人手不足が深刻化する中で、後継者がなかなか見つからないのも悩みだった。

同ソリューションの特徴は、独自に培った「数理最適化エンジン」の活用だ。鉄道の運行管理システムや火力発電所の運営管理システムを手がけた経験から得たノウハウを応用。複雑な事象でも、数式に置き換えればコンピューターに解かせることが可能になる。

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