日立製作所のものづくりのトップを直撃した。

![週刊東洋経済 2024年3/9号(シン・日立に学べ) [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51TS9PGn-UL._SL500_.jpg)
――日本のものづくりはコストの引き下げが得意でも、付加価値を高めるための施策が不足しがちだと指摘されています。日立のものづくりではどうやって付加価値を高めていますか。
いいものをローコストで作るというのはものづくりの基本だ。だが、それだけでグローバルエクセレントカンパニーになれるわけではない。
大事なことはリカーリング(継続課金)だ。われわれで言えばエレベーターのビジネスが代表例だが、商品を売って終わりではない事業モデルづくりが重要だ。
エレベーターは人間を乗せているので、法令で保守が必要とされており、その対価としてフィーを受け取る。1カ月に1回だった検査員が現地で行う点検が、デジタルの活用で3カ月に1回になっている。
顧客との継続的な関係性があることで、どこでフィーをいただくかということをある程度自由に設計できるのが強みだ。このリカーリングビジネスのことを、中西宏明(元会長)さんは社会イノベーション事業と呼んでいた。
かつては事業構造改革に苦しんだ
――日立は複数の製品を組み合わせて提供するビジネスにも力を入れています。一方、製品ごとにものづくりの仕組みが異なり、組み合わせるのは大変そうに見えます。
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